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お掃除エアコンについて

お掃除エアコンの現状

エアコンにお掃除機能と呼ばれる機能が付くようになって久しいですが、お掃除エアコンの実際はどうなのでしょうか。考えてみます。
そもそも、お掃除機能とはどのようなものなのでしょうか?メーカーによって呼び方は様々ですが、要するにフィルターを自動で清掃する機能のことです。
自動清掃の方法としては主に2種類があります。一つはフィルター表面についたホコリを掃除機で吸うように取り去る方法。もう一つはフィルターを上下させてホコリをダストボックス内に掻き取る方法です。
どちらの方法もフィルターに付いたホコリを取ることだけが目的です。
では、お掃除機能は実際にどれくらいの清掃をしているのでしょうか?

タバコのヤニ 油を使ったお料理

ご家庭での使用でキッチンから離れていて喫煙がなく、ほぼホコリの汚れしかないという使われ方(子供部屋、寝室などですね)ですと、8~9割方のホコリは取れているようです。2~3年ほどはノーメンテナンスでも大丈夫そうです。 但し、「キッチンが近く油汚れがある」「喫煙者がいる」といった条件が入ると結果は変わります。
各メーカーのお掃除機能はホコリを取る事を目的に作られていますので油汚れやタバコのヤニのように粘着性のある汚れには対応していません。

以下はお掃除機能付きエアコンの効きが悪くなるまでです。

  • 1エアコンの運転開始
  • 2部屋の空気をエアコンが吸い込む。
  • 3油汚れやヤニがフィルターに付く。
    その粘着性でホコリが張り付く。
  • 4エアコン停止 お掃除機能が起動する
  • 5油汚れやヤニと一緒になたホコリをフィルターにこすりつけてしまう
  • 61~5を繰り返すうちにフィルターが目詰まりを起こす。
  • 7エアコンの効きが悪くなる。

また、長期間メンテナンス無しで使い続けた場合や、ホコリの多い場所で使用した場合は、お掃除機能メカの内部に溜まり続けた大量のホコリが原因となって掃除機能が正常に働かなくなります。その結果、効きが悪くなります。お掃除エアコンに洗浄不要のイメージを持たれて購入された方もいらっしゃるとは思いますが実情は全く違うというのが、この数年、数多くのお掃除エアコン洗浄をさせていただいた私の実感です。

掃除メカによってホコリがフィルターの内側に押し出されています。ほおっておくと、エアコンの内部へと入り、詰まりの原因に。

掻き取ったホコリを排出するユニットもホコリが詰まっています。ほおっておくと、排出ユニットもほぼ役割を果たさない状態に。

お掃除エアコンの洗浄に割り増し料金がかかる理由は?

エアコンを高圧洗浄するためには内部のアルミフィン(熱交換器)を露出させる方法がありますが、お掃除エアコンの場合はアルミフィンに覆いかぶさるようにしてお掃除メカが取り付けてあるため、これを取り外さなければなりません。複雑な取り付けをしている機種が多く(特に配線が複雑です)、分解作業は通常のエアコンの何倍も時間が掛かります。洗浄後の取り付けの際も同様です。
また、取り外したお掃除メカ自体も汚れているため清掃の必要があります。分解して内部に溜まった汚れを取り去る作業を行います。
通常のエアコン洗浄にこれらの作業をプラスされますと作業時間は約3時間となります。(機種、汚れ具合によってはそれ以上になる場合もございます。)
作業内容、作業時間をご考慮いただいて、料金の割り増しにご理解いただきますようにお願い致します。

高圧洗浄できる状態まで分解します

フィルター掃除機能の無いタイプに比べるとかなり部品点数が多いです。ここまで外さないと高圧洗浄はできません。

高圧洗浄できる状態まで分解

フィルター自動掃除ユニット

フィルターの自動掃除を行うユニットです。これを外さないと熱交換器が露出しませんので高圧洗浄ができないわけです。

フィルター自動掃除ユニット

フィルター

フィルター掃除機能が
フィルターの目詰まりを起こさせてしまっています。タバコのヤニや油汚れが多いとこのようになりやすいです。通常タイプのエアコンではこのような目詰まりの仕方はしません。

フィルター

ホコリ排出ユニット

掻き取ったホコリを排出するユニットです。 目詰まりを起こしているホコリ排出ユニット。この状態ではほぼ役割を果たしていなかっただろうと考えられます。この状態になるまで分解してから清掃します。

ホコリ排出ユニット
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